トリおんな(24)の医学生日記

2018年3月、某国立大学医学部を卒業しました。/KOKUTAI ONLINEで連載(2017.8-12)

賑やかすぎる自習室

今日は、耳鼻科の卒業試験でした。

 

耳鼻科の範囲の中で、私がどうしても苦手なのが「筋肉の名前」です。

輪状甲状筋、甲状披裂筋、後輪状披裂筋、外側輪状披裂筋……

ノドの辺り(ざっくり!)には似たような名前の筋肉がいくつもあって、正直アレルギー気味の私。それぞれの筋肉のはたらきまで覚えなければならないので、頭がパンクしそうになります。

 

トリ「輪状甲状筋のはたらきは『声帯を緊張させることで声を高くする』かぁ。うーん、何かいい覚え方ないかなぁ」

 

輪状甲状筋。「りん」じょう「こう」じょうきん。

りんこう……りんこ……りんご!

 

トリ「『りんご』は、声を高くする!これで覚えられそう!」

 

そこで、自習室にいた皆で、高い裏声を出しながら「りんごっ♪りんごっ♪」と連呼してみることに。

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……傍から見ると、なかなかシュールな光景だったことでしょう。インパクトが強すぎて、大笑いしながらも一発で覚えました。

 

たかが丸覚え、されど丸覚え。

「りんごっ♪」の大合唱中にふと我に返ると少々恥ずかしいですが、こんなふうに印象づけると意外と頭に残りやすいものですね。

 

*トリおんな*

 ☆第112回医師国家試験まであと100日☆

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とにかく愉快な、自習室の仲間たち。一昨日(10/31)、私がたまたま自習室に行かなかったのですが、

「今日はトリさんいなくてさみしいね~」

「どうしたんだろうね~」

「あっわかった!今日、ハロウィンだもん」

「そっか!夕方くらいに、トリさん仮装して現れるんじゃない?」

と、どうやら知らないところでネタにされていたようです(笑)

 

仮装なんて、してないもーん。

今日はあの人(?)のバースデー

早いもので、とうとう11月に突入しました。医師国家試験の出願受付も今日からスタートです。(願書書かなくちゃ)

……でも、国試の件はいったん置いておいて、今日は他にどうしても書いておきたいことがあります。

何てったって、本日11月1日はこの方のお誕生日なのです。
はい、ドーン!

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んん?何のこっちゃ、という感じですよね。もう少し近くに寄ってみます。

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自習室のmy机の片隅にちょっこり陣取って、いつも癒しのパワーをくれるこの方。そう、キティちゃんです。


なんと本日をもって、
御歳43!
けっこうオバ…もとい、お姉さまなのです。もはや、キティ「ちゃん」改めキティ「さん」とお呼びするべきでしょうか。何歳になっても変わらない麗しき白肌、驚くべきアンチエイジング

 

ちなみにWikipedia大先生によると、

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身長りんご5個分、体重りんご3個分。なんと、りんごよりも密度が小さい(?)キティさん。

 

国試までの残りの期間も、お気に入りのキティさんグッズとともに駆け抜けるぞ〜。

キティさん、これからもよろしくお願いします。

 

*トリおんな*

☆第112回医師国家試験まであと101日☆

 

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立ち上がれ若者よ

このところ、自習室に籠もりぱなしの日々が続いています。一日中机に向かって座っているので、運動不足を感じることもしばしば。

 

トリ「ねーねー、知ってた?人間、ずっと座りぱなしだと老化が進むんだって」
Kちゃん「えー、ホント?もしそうなら私たち、ずっと座って勉強してるから、もうウン百歳って感じじゃない?笑」
トリ「(笑)……30分に1回立ち上がって体を動かすと、老化防止になるんだって。なんか、耳石の動きが関係するみたいよ」
Kちゃん「へー、トリちゃんすごーい!」

 

……どうしよう。
い、言いづらい……まさかこれが、去年の『ためして◯ッテン』で仕入れた知識だなんて。

 

トリ「あのね……実はこれ、『◯ッテン』の情報なのよね」
Kちゃん「エビデンスレベル低いけど(笑)、ま、いっか」

 

件のテレビ番組によると「座り続けていることで老化が進む」そうで、そのメカニズムにおいては「耳石(=内耳にある小さな砂粒のようなもの。平衡感覚に関わります)」が大切だとのこと。
立ち上がる動作で「耳石を適度に動かす」と、老化を抑制できるそうです。

1時間座ると22分寿命が縮むという研究結果もあります。(中略)座り続けているときも耳石はあまり動きません。実はこの「耳石が活発に動かないこと」が大問題なのです!
(中略)耳石があまり動かないと・・・全身の筋肉や自律神経の働きもおとろえ、筋力の低下や循環機能低下、代謝の異常など様々な悪影響が起こると考えられています。

NASA直伝!魅惑のアンチエイジング術 - NHK ガッテン!


早速その場で立ち上がってピョンピョン跳びはじめた女性陣を見て、同学男子いわく
「わー、アホの集団だー」

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いいじゃない。老化防止効果の真偽のほどは置いておくとしても(笑)、とりあえず、多少は運動不足解消になるんだから。

 

*トリおんな*

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※実は、後ほどPubMedから「otolith aging NASA (耳石 老化 NASA)」で検索してみたのですが、それらしき論文を見つけることができませんでした。

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「1時間座ると22分寿命が縮むという研究結果もあります」←『◯ッテン』さんの言う、この研究結果のソースはどこ?

私の探し方が悪いのかしら(笑)

 

うーん。

顔みたいなア・イ・ツ

医師国家試験に出題される疾患名や検査法の名前には、一般にはあまり馴染みのない単語がゴロゴロ。アルファベットやカタカナの人名を冠した名前もごまんとあります。

 

例を挙げるなら


シェーグレン症候群(Sjögren's syndrome)

シェーグレン症候群 - Wikipedia
ヘノッホ・シェーンライン紫斑病/ IgA血管炎(Henoch-Schölein purpura/ IgA vasculitis)

ヘノッホ・シェーンライン紫斑病 - Wikipedia
ケブネル現象(Köbner phenomenon)

ケブネル現象とは

といった感じ。

(↑のリンクは医学的な正確性が担保できるものではありませんので、あくまで参考までに)

 

……察しの良い方はお気づきになったかも。上に挙げた名前、実は全部「ö」を含んでいます。
私、ひそかにこの文字を気に入っているのです。顔みたいで、なんだか可愛いでしょう?

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最近知ったのですが、この顔みたいな文字のことを、ドイツ語で「オー・ウムラウト」と呼ぶようです。

Ö - Wikipedia

オー・ウムラウトちゃん……ちょっとトボけたその表情で、これからも私を和ませてね。

 

*トリおんな*

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自撮りマスター、現る

大学の自習室で勉強していると、母からLINEが届きました。

 

「**博物館なう」
……どうやら、かねてより行きたがっていた美術展に参戦したようで、『◯◯展』と大書されたポスターの前で自撮りをキメています。

 

持ち前の美貌に加え(※母もこのブログの読者です)、美肌効果のアプリも難なく使いこなして、写真うつりはバッチリ。しっかり時代に乗っています。


ただ、惜しむらくはその目線。以前何回かスマホのインカメラのレンズ位置を教えたのですが、今ひとつ覚えきれていないようで……

f:id:torionna:20171028091234j:plain(おーい、どこ見てるのー?)
カメラ目線になっているような、いないような。一緒に自撮りするときもそうなのですが、どういうわけかいつも少しだけズレた虚空を凝視する、やや天然な母なのです(笑)


それにしても多分、背景のポスターと自分の顔を同じ画面に収めるのには、かなり苦労したんじゃないかしら。
LINEで送ってくれたベストショットが撮れるまでには、きっと何枚もボツショットがあったはずで……。
あれこれ試行錯誤しながら果敢に自撮りに挑む母の姿を想像して、ちょっとクスりとしてしまったトリおんなでした。

 

*トリおんな*

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母としては、背景の『◯◯展』の文字が(自撮りゆえ)反転しているのに納得がいかなかった様子。
「これ、元に戻せないの〜?」
……アプリで向きを戻して送ってあげたところ、お土産に美味しいお餅を買ってきてくれました。
わーい、ありがとう。

 

(ちなみに……私と同じく、少々負けん気の強い母。その後、自分でもインカメラの反転の戻し方を研究したようで、私が家に帰るとその方法を伝授してくれました。

師匠、ありがとうございます。笑) 

まさかのアイドル降臨

肺癌をX線撮影すると、いろいろと特徴的な像が見えることがあります。

その1つに「notch sign(ノッチサイン)」というものが。

 

notch【名詞】刻み目、切り目

notch signとは

圧排性の進展を示す腫瘍で見られる所見で、結節影・腫瘤影の辺縁が分葉状となること

『病気がみえる vol.4 呼吸器』より

……簡単にいうと、肺癌の影に「切れ込み」のような部分が見られることです。(詳しくは、医学的にもっと信頼できる資料をご覧ください。笑)


昨日、友人たちと一緒に呼吸器の勉強をしていたところ、問題文に添えられた画像の中にこのnotch signが登場しました。

 

トリ「あっ、これnotch signだ!……ノッチです」
Eちゃん「……かしゆかです」
Hちゃん「あーちゃんです」
トリ「3人合わせて……」

 

「「「Perfumeです!」」」

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幸い(?)、周りには他に誰もいなかったのですが、言い終わってふと冷静になってみると、少々恥ずかしい気持ちに。

 

「ああ、やっぱり私たち、ちょっと勉強でストレス溜まってるのかもね」
と苦笑いする、女子医学生3人なのでした。

 

*トリおんな*

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「おっ、今日は真面目な話なのかな」と思って読み始めてくださった方。

伏してお詫び申し上げます(笑)

もうまくのきもち

眼科の卒業試験に向けて勉強していて、
「近視の人では網膜剥離が起こりやすい」
と知りました。

 

(医療系の方は、※から※の間は読み飛ばしてくださって構いません)

近視の原因の1つに「眼軸長が長いこと」があります。
眼の中に入った光は、水晶体(レンズ)で曲げられた後、光の信号をキャッチする網膜に届きます。本来なら眼球は野球ボールのようにまん丸の形ですが、それがラグビーボールのような細長い形だと、下の図のように網膜よりも手前側で像を結ぶのでボヤけて見えてしまいます。

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これが近視のメカニズムの1つ。

 

さて。
前置きが長くなりましたが、ここで冒頭の問題に戻ります。
「なぜ、近視の人には網膜剥離が起こりやすいのか?」

 

同期と話していて、こんな「説」が出ました。

「網膜が、頑張って前に出て光を受け止めようとするから、網膜剥離が起こるんじゃない?」

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こんなイメージでしょうか。まるで、眼科界のロミオとジュリエットです!(笑)

 

網膜の気持ちを想像して、こんなことをして遊んでみたり。

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……でも、もちろんそんなワケはありません。

調べてみたところ、正解は
「眼軸長が長いぶん、網膜が引っ張られてしまうため、網膜剥離が起こりやすくなる」
という意外にシンプルな理由でした。

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なるほどね。勉強になりました。

*トリおんな*

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連日の卒業試験。勉強に疲れると、ついつい息抜きをしたくなります。この記事を書くために、何枚も「お絵描き」をして、束の間の現実逃避を楽しみました(笑)