トリおんな(24)の医学生日記

2018年3月、某国立大学医学部を卒業しました。/KOKUTAI ONLINEで連載(2017.8-12)

将来進まない診療科についても、勉強しなきゃならない理由

実習で呼吸器科を回っていたときに先生が仰っていたことが、印象に残っています。


-日本人の死因1位は?
「がん、です」

-それでは、その「がん」の中の1位は?
「うーん……肺癌でしょうか」

-その通り。年間約7万人が肺癌で亡くなっている。だが、「肺癌を見つける」ことは基本的に、我々呼吸器科の仕事ではないんだ。
「……?」

-治療可能な段階の肺癌は、症状を呈さないことが多いからね。だから早期の肺癌は、検診や、他科の手術前にルーチンで撮るレントゲンから'偶然'見つかることが多いわけだ。
「はい。なるほど」

-だから、君たちがどの診療科に進もうと、他の科についての基礎知識は持っておかねばならない。例えば、「レントゲンは撮ったのですが、呼吸器は専門外なので、写り込んでいた肺癌には気づきませんでした」では話にならない。
「……はい」

-そうやって見逃した結果手遅れになれば、訴訟になっても仕方ない。何より、患者さんの生命に関わる。
「……(怖い)」

-だから、しっかり勉強してくれよ。
「はい!!」


胸部X線(いわゆるレントゲン)、早くバッチリ読めるようになりたいなぁ。

*トリおんな*


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