トリおんな(24)の医学生日記

2018年3月、某国立大学医学部を卒業しました。/KOKUTAI ONLINEで連載(2017.8-12)

女性だけの問題じゃないんです

先日「女性医師のワークライフバランスを考える」という趣旨の会合に参加してきました。
会合の詳しい内容はここでは省略しますが、内容云々とは別にすごく印象に残ったことが一つ。

 

会の初めに、偉い先生方(男性)が開会の挨拶をなさったのですが、立場上お忙しいのか、開始10分くらいで会場を後になさいました。

 

そして2時間の会が終わり、閉会にあたって挨拶に立たれたのは、これまた別の偉い先生。こちらも男性です。
この先生はお年を召されたご様子だったので、きっと無難にまとめられるのだろうと思いながら聴き始めたのですが……

「いやぁ、良い会でしたね。私もいろいろと考えさせられました。
でもね、一番思ったのは、『これを女性医師だけの問題にしたらアカン』ちゅうことですわ。最初に挨拶した〇〇先生、僕の同級生なんですけどね、すぐ帰ってたでしょ。あれは良くない

 

え、誰もが気づいていながら敢えて触れなかったタブーに、先生、あっさりざっくりメス入れちゃった!Σ(゚д゚lll)笑

f:id:torionna:20171127153339j:plain

「そもそもこの会に集まった皆さんを見ると、9割方は女性の方ですもんね。やっぱり男もここに来ないことには、そう簡単にはコトは運ばんでしょう」

 

「私たちの組織は、『女性医師の皆さんは大切な仲間である』と考えています。仕事と家庭の両立に悩んだ時、困った時には、いつでも相談してください。力になります」

 

先生が話し終わると、大きな拍手が起こりました。上の立場にいらっしゃる先生の中にも、こんなオープンな考え方をなさる方がいらっしゃるなんて。


私も将来良い縁に恵まれたら、仕事をしながら素敵な家庭も築いていければと思っています。ですから何だか、この先生の言葉にはとても勇気をもらった気持ちになりました。

 

*トリおんな*

☆第112回医師国家試験まであと71日☆

にほんブログ村 大学生日記ブログ 医大生へ
ランキング参加中。クリックが応援になります♪


↑メルマガ「KOKUTAI ONLINE」で連載中。アドレスのみでラクラク購読登録できます。

 

(家庭をもつがゆえにフルタイムで働けなかったり仕事量をセーブしたりする女性医師に対して、そんな生ぬるい態度で仕事するなんて甘く見てると思う男性医師もいるのは理解できます。


……でも、女性医師の割合が年々増える今の世の中で、家庭を持つ女性医師を全て排除していたら、たぶんその仕事のシワ寄せって残りの男性医師にも来てしまうと思うんです。そこのところ、男性医師の方々にもちょっとだけ考えてもらえたらいいな♪なんて。


誰も肩身の狭い思いをしたり不公平感を抱いたりしなくて済むよう、個人や医局といった小さな単位ではなく、社会のシステム全体のレベルで何か良い解決策があれば良いですね)