舞台『デルフィニア戦記』
東京に行ったと書きましたが↓、
もう一つの旅の目的はこちら。
舞台『デルフィニア戦記』
一度も映像化されたことのない大好きな原作小説が、映像化をすっ飛ばしていきなり舞台化されると聞きつけ、東京まで観劇に馳せ参じました。
中学生の頃に出会ったこのシリーズは、とにかく面白いんです!もともとファンタジー小説をよく読むほうで、洋物だと『ハリーポッター』、和物中華物だと『精霊の守り人』『十二国記』などが好みなのですが、この『デルフィニア戦記』はシリアスさとコミカルさが絶妙なバランスで同居しているのが他と違う魅力。
'異世界から少女が落ちてきた'というトンデモ設定でありながら(笑)、中世ヨーロッパを彷彿とさせるような、緻密に描かれた国々の勢力図は真に迫っています。そして立ちすぎているキャラも大きな魅力。なにしろ一国の王様が天然ボケなんです、これが面白くならないはずがない。珍妙な会話劇に、電車の中で何度笑いを噛み殺したことか……。
俳優さん達は初めて拝見する方々ばかりでしたが、とてもよく原作を表現なさっていたと思います。大迫力の殺陣に、無敵の最強少女リィが、ちょっとトボけた(でも締めるところはきっちり締める)王様ウォルが、本当にそこに存在しているかのような気分に。
劇場には原作者・茅田先生のお花も。
原作ではこのシーンはこうだったのに(騎士団の謎ダンスはカッコいいっちゃカッコいいんだけど、なんか笑えた←失礼)とか、倒れた敵役が舞台暗転の後袖に引き上げて行くのが見えちゃったとか、このシーンは入れて欲しかった(シャーミアンが国王軍に合流するシーンは見たかった)、とか、細かいところを言い始めるとキリがありませんが、あれだけ長い原作を2時間の尺に纏めたのですからそこは致し方ない。原作のエッセンスはしっかり詰まっていたように思います。
今回「第1章」ということなので(原作では18巻中1〜4巻に相当)続編もできたら、また観に行っちゃうかもしれません。
*トリおんな*
原作本がこちら。全18巻の超大作ですが、騙されたと思ってまずは1〜4巻だけでもぜひぜひぜひ!!(寝不足になること請け合いですよ)