モヤモヤした出来事
「患者さんの気持ちに寄り添える医師になりたいです」
どんな医師になりたいの?と訊かれた時、私がよく返す答えがこれ。志望の診療科がまだ決まっていないので、このような抽象的・優等生的な答えになってしまうという面もあるのですが、本心でもあります。実際、マッチング(就活)の面接の際にこういったことを言う医学生はかなり多いはず。
そのため今まで、「患者さんを助けたい」という思いは医師を志す者にとって大前提と信じて疑ってきませんでした。(だって、ただ単に高収入を望むだけなら、他に実入りのいい職はいくらでもありますもの。笑)
だからこそ、先日の実習中に目にした光景には、ちょっと衝撃を受けました。
いくら医療が進歩したとは言えど、世の中には未だはっきりと原因や治療法の分かっていない病気が数多くあります。ですから、先生が匙を投げたくなる気持ちも少しは分からなくもないのですが、、、
でも、だからと言って外来で
・患者さんにタメ口
・背もたれに寄りかかっただらしない座り方
・電子カルテの前には飲みかけのカフェオレ
・経過を書き留めたメモを見ながら一生懸命に症状を説明する患者さんの顔も見ず、「うん、うん」と生返事
・患者さんの退室後、「ああいう、メモを見ながら話す系の患者、面倒なんだよな」と笑う
…といった行動をとって良い理由にはならないのではないか、と思います。患者さんの気持ちを慮ると、何だか悲しくなってしまいました。
同じ白衣を着ていても、人間的に尊敬できる先生と、残念ながらそうでない先生とがいらっしゃいます。たまたま先生の余裕がない日だったのかもしれませんが、今回の一件で、医師は聖人ではないと実感。(もちろん、大多数の先生が師として尊敬できるということを、念のため書き添えておきます)
どうしてもモヤモヤ・ザラザラする気持ちは残りますが、この気持ちを糧にして、私は私の理想の医師像を目指していけると良いな。
*トリおんな*
余計なツッコミを入れますが、上記の一件の先生、綺麗な若い女性の患者さんにはなぜかとても優しかったです。現金だなぁ〜(笑)