【本】Harry Potter and the Cursed Child (J.K.Rowling)
Harry Potter and the Cursed Child (J.K.Rowling)
ついに出ました!ハリポタシリーズ最新作。
(但し、小説ではなくロンドンで上演されている劇の脚本です)
一度は完結したはずのシリーズの続きということで、刊行にあたっては賛否両論あったようですが、小学生以来のハリポタファンの私にとってこれは嬉しいサプライズ。
日本語版『ハリー・ポッターと呪いの子』が出版されるより一足早く、原書を購入して読了しました。
少々ネタバレしていますので、未読でこれからお読みになる方は、ここで回れ右お願いいたします。
あらすじはこんな感じ↓
・主人公の一人はハリーの末息子、アルバス・セブルス・ポッター。(この名前にも胸熱!)
・ホグワーツに入学したアルバスの親友はなんと、あのマルフォイの息子、スコーピウス。彼がこの物語の第二の主人公と言えるでしょう。
・魔法界を救ったヒーローとして尊敬を集める父親(ハリー)にコンプレックスを抱くアルバスが、親友スコーピウスと共にある行動を起こします。魔法界全体を揺るがす事態へ発展するとも知らずに……。これにハリー達親世代も巻き込まれていきます。
以下、感想です。
第4巻『炎のゴブレット』のストーリーを下敷きにした、言うなれば「ループもの」の本作。
全く新しい冒険物語を期待していたため、本音を言えば、少し予想外だったのは否めません。ハリーは何だか人生にくたびれたオッちゃん且つダメパパになってしまっていましたし……。
しかし考えてみれば、小説と劇脚本とは全くの別物。メディアミックスの形態が違う以上、ストーリーの組み方がこれまでと異なるのはやむを得ないことでしょう。
また、これまで一方的に敵キャラの陣営として描かれていた「スリザリン」ですが、本作の立場はそうではありません。とても新鮮でした。
英国では、劇が大好評だそうです。(ハーマイオニーを黒人女優が演じるというニュースも話題となりました)
ハリー・ポッターのヒロイズムの一方、その栄光の陰で犠牲となった者達がいる……。二十年以上の歳月を経て、ハリーがその現実と正面から向き合うクライマックス場面は、きっと脚本の説明的な文章を読むよりも、生身の劇で鑑賞したほうが真に迫って感じられるのではないかと思います。
機会があればぜひ、渡英して劇そのものを観てみたいものです。
*トリおんな*