トリおんな(24)の医学生日記

2018年3月、某国立大学医学部を卒業しました。/KOKUTAI ONLINEで連載(2017.8-12)

「燃える」オペってこんなオペ

外科の先生は、皆オペが大好きなようです。実習中にお世話になったある先生が、
「オペをしていると、『自分の手で患者さんを治しているんだ!』という実感を得られるから好きなんだよ」
と仰っていました。オペをしたいという単純な(?)理由から外科を志したという先生方も、決して珍しくありません。

そんな「オペLOVE」な外科の先生方ですが、オペの中でもとりわけ「燃える」オペがあるようで……。それは、
「『登場人物』の多いオペ」
なんだそうです。

「むむ。登場人物とはなんぞや⁈」
と思った私でしたが、先生のお話を伺うと
「いろいろな臓器が関わってくるオペは大変だけれど、達成感がある」
という意味合いだったよう。

 

例えば、消化器外科のオペのなかでは「親玉」的な存在であるPD(膵頭十二指腸切除術)は、いろいろな臓器を切ったり動かしたり縫ったりと、かなり大がかりな手術です。(病変のある部分を一かたまりにエイヤっと取り去ってしまったうえで、腸管をぐいっと引っ張り上げ、肝臓や膵臓と縫い合わせます。くわしくはこちら→日本消化器外科学会 - 膵臓の病気)
それだけに、オペにかかる時間も長くて大変なのですが、先生方は
「いやぁ〜、これぞ外科の本懐だね」
となんだか楽しそう。
(※「楽しそう」というのは決して「ふざけている」という意味ではなく、「やり甲斐を感じている」という意味です。語弊があるといけないので一応。)

「登場人物の多いオペ」の意味するところに、得心がいった私でした。

*トリおんな*


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