トリおんな(24)の医学生日記

2018年3月、某国立大学医学部を卒業しました。/KOKUTAI ONLINEで連載(2017.8-12)

剖検を見てきました

これはGW突入前のお話。

実習の一環として、病理学教室の剖検を見学してきました。

病理学といえば、最近ではドラマ『フラジャイル』で注目を集めた分野です。

www.fujitv.co.jp

(私も毎週楽しみに観ていました。ただ、ドラマではTOKIOの長瀬さんが破天荒な病理医を演じていましたが、実際の病理の先生方はもっとノーマルな感じです。笑)

ドラマでもちらっと取り上げられていましたが、剖検というのは死因究明のためにご遺体を解剖して臓器を調べることです。
私たち学生も低学年の頃にご献体を解剖させていただき人体の構造を学びましたが、病理の剖検はもっとスピーディー。なんせ、私たちが3~4ヶ月かけて進めた解剖を、(まったく内容が同じというわけではありませんが)たったの2~3時間で終えてしまうのです。学生の解剖実習ではホルマリン固定されたご献体を使うので組織がかなり硬くなっていることがあるのですが、剖検は死後数時間のご遺体に対して行われるので、メスが入りやすいのかもしれません。

剖検が始まると、まずは先生方が合掌、黙祷されます。そして、胸~腹を縦に開いた後に肋骨をペンチのようなもので切って、臓器の摘出開始。心臓、肺、肝臓、腎臓、脾臓、腸管……。臓器は、秤で重量を測られた後、異常がないか調べるためスライスされます。臓器が次々に取り出されていくのは、手術室では目にすることのない、厳粛で不思議な光景でした……。

臓器は少なくとも5年間は大学で保存されるとのこと。

初めて見学した剖検、とても印象的で興味深かったです。良い経験になりました。

*トリおんな*


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