【本】仮面病棟(知念実希人)
ぼちぼち読書記録を付けていきたいと思います。
『仮面病棟』(知念実希人)
現役医師の先生が書かれたということで、本屋さんの「話題書コーナー」で見かけて以来気になっていた一冊です。
(話が逸れますが、医師兼作家の先生は結構な数いらっしゃいます。海堂尊先生、帚木蓬生先生、南木佳士先生、夏川草介先生…ただなぜか、男性の先生が多いんですよね。一方、女性医師でマルチな方は、タレントとして美貌を押し出したり、コメンテーターをされたりという先生が多いです。なんだか面白い比較。)
主人公の男性医師、病院長、看護師2人、謎の美少女、入院患者たち
の6人を人質として、ピエロの仮面の強盗犯が病院に立て籠もる。しかし、ただの強盗犯かと思われたピエロには、何か隠れた目的があるようで…
というお話。
以下、感想です。
・医師の仕事にまつわる描写が、さすがにリアルです。(当直の「バイト」があるなんて、医療関係者以外はなかなか知らないことです)
・人質の少女は、やっぱり「美」少女でなくちゃ盛り上がらないのでしょうか?(笑)少女の容姿にまつわる描写が、やけに多かったです。
・途中で黒幕はうっすら予想できましたが、一気読みしてしまうだけの勢いがある物語展開でした。
・「仮面病棟」の「仮面」に、「ピエロの仮面」以外の意味も含ませたのは上手い!なるほどと膝を打ちました。
・何より、医師の忙しい仕事の合間を縫って小説を書き上げるというのは、そう簡単なことではないと思います。作者の先生は、きっと凄い集中力の持ち主でいらっしゃるのだろうと、ただただ尊敬です。
*トリおんな*