なんとも締まらない話
実習の担当患者さんに会いに行った時のこと。
「あとどれくらいで医者になるの?」
「一年後にはもう医者ですよー!(6年生ですもの、ふふ)」
「ほー!一年後ね!これからも勉強頑張ってよ。一年後、医者になったら、顔も今よりちゃんと締まってくるだろうから」
「え〜、いま顔締まってないんですか、わたしΣ(゚д゚lll)」
「んー…笑顔は素敵なんだけどねぇ」
苦笑。
どうも私は、患者さんからすると頼りなく見えるようです。
顔が締まってない、って。ひどいなぁ(笑)
最高学年になって、かなり白衣も着慣れたつもりでいましたが、まだまだ、これからですね。
見た目は頼りないけど、中身は頼れる。これからは、そんなギャップを狙っていこうかな。
*トリおんな*
【映画】美女と野獣(吹替/英語)
遅ればせながら。『美女と野獣』を観てきました。
考えてみれば、美女と野獣のストーリーって、野獣は
・心根は優しい
・超がつくほどお金持ち(なんせ自宅がお城)
ですから、唯一の欠点が「容姿」ということになります。ベルは、もし野獣が貧乏だったとしてもやはり野獣を愛したのでしょうか……?いくら野獣が愛情深くても、先立つものがなくては、たくさんの本でベルを楽しませることはできませんよね。
「真実の愛」を語りたいなら、野獣は貧乏だという設定でなければダメなのでは?と、突っこみを入れたくなりました。
……というのはさておき、おとぎ話として楽しむにはとっても素敵な映画です。何より、目の保養。
Emma Watsonの歌声はぜひ聴きたいし、一方で大のミュージカル好きである私としては、日本ミュージカル界の豪華キャストが集結した吹き替え版も捨てがたい……。
ということで、吹き替え版と英語版の両方を鑑賞しましたのでレビューしたいと思います。
ネタバレありますので、未見の方はご注意ください。
<吹き替え版>
キャストの皆さん、日本のミュージカル界のスターを揃えただけあって、さすが安定の歌唱力。
・ベル
ベル役の昆夏美さん、レミゼラブルのエポニーヌを生で観たとき、その歌唱力にハートを射抜かれて以来、応援していた方です。今回の映画のなかでも、可愛らしい歌声を響かせていらっしゃいます。
声の共演の濱田めぐみさんは劇団四季時代のベル役経験者とのことなので、先輩の前で演じるのはプレッシャーだったのではと推察。
・野獣
野獣役の山崎育三郎さんは、普段は甘いマスクに似合った伸びやかな歌声(高音に移る時に声がヒョイっと裏返り気味になるのが特徴←ミュージカル好きの方なら分かりますよね⁈笑)ですが、ドスの利いた野獣の低い声からは、普段の歌声の面影は感じられず……。振り幅の広さに驚きました。
・ガストン
吉原光夫さん。すごい。うまい。劇団四季時代にもガストンをされていたそうで、「道理で」と納得。吹き替えキャスト一のはまり役ではないでしょうか。今年の舞台版レミゼが楽しみです。
<英語版>
・ベル
エマちゃんって歌えたんだ!というのがまず最初の驚き。昆夏美さんより低めの落ち着いた声で、個人的にはベルとしてはこちらのほうがしっくりきたかな。それに、あのドレス姿はパーフェクトの一言に尽きます。
・野獣
イケメンなのですが、お顔が出るのが最後の数分間なのがもったいない(笑)
・ガストン
「ホビット」シリーズの子持ちのおっさん!(嘘、ちゃんとバルドという名前があります)ホビットでは英雄だったのに、今回はオラオラ系の悪役。しかもハマってるし、歌も上手い。調べてみたら、中の人・Luke Evansはもともとミュージカル畑の方だったんですね。
日本語版・英語版、いずれも歌はとても上手なのですが、やっぱり私としてはオリジナルの英語版に軍配でした。
*トリおんな*
図書館を独り占め
新年度、いよいよ最高学年になりバタバタしていたら、ブログの更新がだいぶお久しぶりになっていました。ブログなんか書いてる暇がないほどガンガン勉強していたもので……というわけではなく、ただ単にズボラしていただけです、嘘ついてすみません。
さて、GW4日目の今日こそ「勉強day」にしてみようと思い、大学の図書館にやって来ました。
ガッラーーーン
誰もいないPCルームでこのブログ更新をしています。広い部屋を独り占めできてなんだか爽快感。
この隙に、同学年のみんなをガツンと引き離すぞ〜!
なんて言ってみたものの、実際は「追いつくぞ〜」の間違いのような気がしております。
〜現時点での国試対策進捗状況〜
<TECOMネット講座>
メジャー:呼吸器・内分泌がまだ、他は1周視聴終了
その他:全て手つかず...omg
<QB online>
通学中などの隙間時間に1周目問題をポチポチ。
現在 2083位/ 4431人(6年生以上)
来年笑っていられるように、頑張らねば!
*トリおんな*
もし医学生がカンピロバクターに感染したら
【症例】23歳女性
【主訴】下痢
【現病歴】2017年3月X日夜に焼き鳥を食べ、その4日後より下痢が見られるようになった。翌日には発熱・全身倦怠感も見られ、加療目的で近医受診した。
【バイタルサイン】体温 39.3℃
これ、私です。3月末から突然の下痢、さらに高熱(39℃台は自分がなってみるとなかなか衝撃的)に苦しめられて床についておりました(大げさ)
そして、初体験の便培養の結果がこちら。(綿棒?を少し突っ込まれるだけであっけなく終了でした)
カンピロバクター、犯人はお前か!
さては、焼き鳥屋さんで食べた、あのおいしい半レアのササミに潜んでいたのだな。
「病みえ」を読むだけでは分からない患者さんの辛さ、身をもって体感しました。
たとえ本には予後良好と書いてあっても、辛いものは辛いのです。患者さんに優しい医者になろう。
そういうわけで、今月から6年生です。マッチングに卒試に国試と盛りだくさんな一年になりそうですが、できるだけ楽しみながら頑張れたらいいな。
*トリおんな*
当分、焼き鳥は敬遠してしまいそうです(笑)
まっさらな気持ちで
家族そろって、携帯を替えました。
2年間がんばってくれたiPhone6から、ピンクゴールドの塗装も眩ゆいiPhone7へ。
ショップのお兄さんが真新しいiPhone7を丁重に箱から取り出し、SIMカードを挿入してくださいます。その様子を見ていた父曰く
「おー!新しい命がいま吹き込まれた!」
接客のプロであるお兄さんも、思わず笑いそうに。…たぶん父の脳内イメージはこんな感じです。
神の手で命を吹き込まれるアダム、ならぬ、携帯ショップ店員さんの手でSIMカードを吹き込まれるiPhone。
(ミケランジェロ作『アダムの創造』画像引用元:Wikipedia)
機械に疎い私にはよく分かりませんが、iPhoneも「7」ともなると、何やら色々な機能がパワーアップしている様子。私含めわが家はみな機械関係があまり得意ではなく(遺伝要因があるのかもしれません笑)、果たしてどれほど使いこなせるかな、という感じです。
さて、買い替えにあたり、詳しい人に教えてもらってパソコンでバックアップを取ったはずなのですが、何かのエラーで復元できないという事態と相成りました。写真もLINEのトーク履歴も、綺麗さっぱり消えちゃったよ。そんなぁ。
しかし、いまは春。出会いと別れの季節。そして断捨離の季節。
まっさらな携帯にまっさらなデータで、心機一転がんばろうと思います……まずは、ブックマークしていたページの再登録から。(笑)
*トリおんな*
もうすぐ春休みだー!うきうき。
【映画】ラ・ラ・ランド
『ラ・ラ・ランド』が話題になり始めたころ、題名を聞いて「ん?らららランド?楽しそうな映画」なんてトンチンカンなことを思ったりもしましたが、
「LALALAND」…LAって、ロスのことだったんですね。なになに、行ったことあるぞ。(一回だけだけど。)
まず、オープニングシーンにびっくり。ロスに向かうハイウェイ、渋滞で動かない車列の一台に乗った女性が歌い始めると、どんどん歌い手が増えていきます。カリフォルニアの強烈な日差しの下、老若男女、人種すらさまざまな人々が鮮やかな衣装で歌い踊る光景は圧巻の一言。…これ、いったいどうやって撮影したんでしょうか。ハイウェイ、通行止めにしたのかな。
そこから物語はミア(エマ・ストーン)とセブ(ライアン・ゴズリング)の二人にフォーカスしていきます。パーティの帰り、二人がタップダンスをするシーン、最初は「やなヤツ」と思っていたのにだんだん惹かれていくという王道パターンにキュン。
Someone in the crowd やCity of Starsといった印象的な楽曲を挟みながら、季節は進んでいきます。(Someone in the crowdには、ミアのルームメイト役で日系人の女優さんも!黄色の衣装のかたです。ソノヤ・ミズノ - Wikipedia)
そしてラスト。それぞれ夢を叶えた二人ですが、なぜあのような結末を迎えたのか……。ハッピーエンドにしたとしてもストーリー上なんら不都合のないはずのところ、作り手が敢えてあのラストを選択したところに、この映画の本当に伝えたいことが隠されているのかもしれません。(でもハッピーエンドが良かったな…)
何と言っても、全編通して、エマ・ストーンのこぼれ落ちそうなほど大きな目が印象的。女優さんとしてますます好きになりました。
…サントラ買っちゃうかも?!
「笑顔に癒されてました」
少しばかり前のことですが、実習で担当させていただいた患者さんに、2週間の実習期間の最終日に挨拶に行きました。そのときに頂いた、患者さんからの一言。
「先生のその笑顔にいつも癒されてました!素敵なお医者様になってくださいね」
私はまだ「先生」ですらないし、私が担当したと言っても、学生なので何か実際の処置を行うわけではなく、ただ病室にお話を聞きに行ったり簡単な診察をしたりしただけのこと。むしろ、入院でただでさえストレスフルな環境におかれている患者さんにしてみれば、余計な面倒が増えたという見方もあるでしょう。
それにも関わらず、こんなに感謝していただけた…!これは嬉しい。嬉しすぎます。
この患者さんの疾患は、入院期間中に治るものではなく、現時点の医療では一生付き合っていかなければならない類のものです。
「先生がお医者さんになったら、いつか診てくださいね」
まずは一年後に国試に受かれるよう、ぼちぼち勉強を頑張らなくちゃ。
*トリおんな*