トリおんな(24)の医学生日記

2018年3月、某国立大学医学部を卒業しました。/KOKUTAI ONLINEで連載(2017.8-12)

メロスは間に合わなかった

私は実家住まいなので、大学まで電車を乗り継ぎ、小1時間かけて通学しています。

先週の通学中。
「今日は実習の開始時間が遅いから、ラッキー♪」
とのんびり電車に揺られていると、スマホが震えました。
同じ班の男子からのLINEでした。

「もう始まってるよ。何かあったの?」

え。
慌てて実習の予定表を取り出して見ると、そこに書かれていた開始時刻はすでに過ぎていて。
なんと、開始時刻を1時間勘違いするという、とんでもないポカをやらかしていたのでした。しかも、レポートの提出日という、最もマズいタイミングで……。

大学最寄りの駅に着いて全力疾走しましたが結局間に合わず、先生に平謝りでした。(レポートを受け取っていただけたから良かったものの、大失態もいいところです……)


そういうわけで、人生の黒歴史5選に入るミスをしてしまった私ですが、気持ちを切り替えて今週も何とかがんばっています。
ふぅ。

*トリおんな*


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大切なのは先を見通す力

脳外科をローテしました。

 

開頭手術を見るのはもちろん初めて。そして、生きている人の脳を見るのももちろん初めて。とても印象深い経験となりました。

 

ところで、脳外科ローテ中に、若手脳外科医向けに書かれた手術の指南書を読ませていただく機会がありました。
手術そのものの成功のみならず「開頭の際の傷跡をいかに目立たなくするか」ということも重要なテーマのようで、頭髪で隠れるような傷になるよう、先生方は工夫されている様子。

その指南書のなかに
「将来頭髪の生え際が後退しそうな場合、それを見越して少し後ろ側に傷を開ける」
というような内容が。

 

_人人人人人人人人人人人_
>生え際の後退を見越して<
 ̄^Y^Y^Y^^Y^Y^^Y^Y^Y^Y ̄

脳外科医には予知能力も求められるのか……。(「家族歴」が参考になるのかもしれませんね。笑)

 

*トリおんな*


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当直日のメイク事情って?

若い女性の先生とお話する機会があるたび、よくお尋ねする質問があります。

それは、

「当直の時、メイクはどうなさっているんですか?」

という質問。些細なことに思われるかもしれませんが、これ、私にとってはかなり大切な問題です。将来、初期研修医として当直をこなすにあたり、ぜひ先輩方のアドバイスを伺っておきたいところ。

先生個人にもよりますが、
・メイクは落として、マスクで乗り切る!
・朝方に一度顔を洗い、メイクをやり直す!
・余裕があれば顔だけでなく髪も洗う!(前髪がペタッとつぶれるのは嫌だから)
といった回答を頂きました。

ちなみに今のところ、前日のメイクのまま過ごすという先生は皆無でした。
場合によっては「当直日の日中勤務+夜間当直+当直翌日の日中勤務」で連続30時間以上も病院に詰めることになることもあるそうで……。そうすると確かに、前日のメイクのままではメイク崩れや肌ダメージが気になるところです。

その点、夜勤があるとはいえシフト制の看護師さん達が、何とも羨ましいです。看護師さん達を観察していると、メイク上手な方が多いですし、医師と比べてちゃんと睡眠が取れているからかお肌もツヤツヤな気がします。さすが「白衣の天使」といったところでしょうか。

私は声を大にして言いたい。世の中の皆さま、
睡眠時間返上で、メイク直しさえ我慢しながら頑張る女性医師のことも、「白衣の天使」と呼んでください〜!!(切実)

 *トリおんな*


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医師の夜は長い

先日、ある科のカンファ(とにかく長い!)に出席したのですが、実習始まって以来初めて帰りが21時を過ぎました。

これまで回った科の実習では、大学を出るのは遅くてもせいぜい19時程度。

「今日は頑張った!私、先生たちよりも帰り遅いんじゃないかなぁ」
なんて思いながら病院の廊下を歩いていると、仕事を終えられた先生方がちらほら、私服で家路を急がれているところに行き会いました。

白衣に身を包んだ普段の姿とは違い、自販機で買った飲み物を片手にぶら下げていたり、少し疲れた表情を浮かべていたり、シャツが皺になっていたりと、「一日戦い抜いた感」が漂います。

そう遠くない将来、私もこうして夜まで病院に残って仕事をするのが日常になるのだと思うと、正直ずっと気楽な学生時代が続いてほしいような気もしてしまいます。

(と言いながらも、医師になるのは勿論楽しみなのですけれど)

*トリおんな*

 


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モヤモヤした出来事

「患者さんの気持ちに寄り添える医師になりたいです」

 

どんな医師になりたいの?と訊かれた時、私がよく返す答えがこれ。志望の診療科がまだ決まっていないので、このような抽象的・優等生的な答えになってしまうという面もあるのですが、本心でもあります。実際、マッチング(就活)の面接の際にこういったことを言う医学生はかなり多いはず。

そのため今まで、「患者さんを助けたい」という思いは医師を志す者にとって大前提と信じて疑ってきませんでした。(だって、ただ単に高収入を望むだけなら、他に実入りのいい職はいくらでもありますもの。笑)

 

だからこそ、先日の実習中に目にした光景には、ちょっと衝撃を受けました。

いくら医療が進歩したとは言えど、世の中には未だはっきりと原因や治療法の分かっていない病気が数多くあります。ですから、先生が匙を投げたくなる気持ちも少しは分からなくもないのですが、、、


でも、だからと言って外来で

・患者さんにタメ口
・背もたれに寄りかかっただらしない座り方
電子カルテの前には飲みかけのカフェオレ
・経過を書き留めたメモを見ながら一生懸命に症状を説明する患者さんの顔も見ず、「うん、うん」と生返事
・患者さんの退室後、「ああいう、メモを見ながら話す系の患者、面倒なんだよな」と笑う

…といった行動をとって良い理由にはならないのではないか、と思います。患者さんの気持ちを慮ると、何だか悲しくなってしまいました。

 

同じ白衣を着ていても、人間的に尊敬できる先生と、残念ながらそうでない先生とがいらっしゃいます。たまたま先生の余裕がない日だったのかもしれませんが、今回の一件で、医師は聖人ではないと実感。(もちろん、大多数の先生が師として尊敬できるということを、念のため書き添えておきます)
どうしてもモヤモヤ・ザラザラする気持ちは残りますが、この気持ちを糧にして、私は私の理想の医師像を目指していけると良いな。

 

*トリおんな*


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余計なツッコミを入れますが、上記の一件の先生、綺麗な若い女性の患者さんにはなぜかとても優しかったです。現金だなぁ〜(笑)

 

 

男性はポニーテールフェチ?

どうでもいい話ですが、私の実習中のヘアスタイルは、ポニーテールが定番です。

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ある日、同級生男子と病院のエレベーターで乗り合わせた時のこと。


男子A「俺さぁ、ポニーテールを見ると無性に引っ張ってみたくなるんだよね」
私「???」
男子A「やってみたことないけど」
私「……やってみたかったらどうぞ」(と言いつつ、ホントにされると困る。汗)
男子B「俺はポニーテール見ると、ほどきたくなる派かな」
私「……」(何なの、この男性陣のナゾ願望…)

ポニーテールは男性に人気の髪型、とはよく聞きますが、やはり何か特別な思い入れがあるのでしょうか。今後、ポニーテールで実習する際には男性陣の目が少し気になってしまいそうです(笑)

*トリおんな*


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マッチング

先日、マッチング結果が発表されました。
(マッチング: 卒業後2年間の初期臨床研修を行う病院を決めるため、医学生・病院相方の希望順位をとりまとめ、希望が合致した順にマッチさせていく「お見合い」システム)

 

見事、人気病院への就職を決めた先輩が大勢いらっしゃる一方、残念ながらアンマッチ(つまりどの病院にも就職が決まらなかった)になってしまい二次募集の枠を探すことになった先輩も。
他学部の就活ほどではないにせよ、医師の就活もまあまあシビアです。

 

直接知っている先輩方の就職先が決まると、なんとなく私も「来年は自分」という気持ちが強くなります。
高2のとき、一学年上のセンター試験の時期にも、同じような気持ちになったのを思い出しました。時が過ぎるのは早いものです。

 

*トリおんな*

 


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